Handling Instructions For The Protective Cap保護帽の取り扱い説明

保護帽及び電気用帽子(絶縁用保護具)の取扱説明書

必ずお読み下さい

この度、DIC ヘルメットをお買い上げいただき、ありがとうございます。取扱説明書はご使用になる前に必ずお読み下さい。読み終わった後も大切に保管して下さい。なお取扱説明書を紛失したときはメーカーに請求して下さい。

製品についてのお問合せ先

  • 本社受発注センター:〒330-8669 埼玉県さいたま市大宮区桜木町 1-7-5 ソニックシティビル20階
    【東日本担当】TEL. 048-658-8857 FAX. 048-643-8892
    【西日本担当】TEL. 048-658-8858 FAX. 048-643-8895
  • 札 幌 営 業 所:〒061-1112 北海道北広島市共栄 54-15 TEL. 011-370-2611 FAX. 011-370-2612
  • 名 古 屋 営 業 所 :〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦 3-7-15 名古屋ディーアイシービル3階 TEL. 052-857-0300
  • 大 阪 営 業 所:〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島 7-4-17 新大阪上野東洋ビル6階 TEL. 06-6307-2315
  • 保護帽及び電気用帽子は、それぞれ厚生労働省の規格「保護帽の規格」及び「絶縁用保護具等の規格」に適合することを検定により確認されることが必要であり、型式検定合格品には労・検のラベルが貼付されています。
  • 厚生労働省の「保護帽の規格」及び「絶縁用保護具等の規格」は、頭部の安全を確保するための最低限度の基準を定めたものであって、自ら保護性能には限界があります。従って労・検のラベルは絶対的に安全性を保証するものではありません。使用にあたっては最大限の注意を払い、常に安全な作業ができるように、この取扱説明書に従って使用して下さい。

本書では正しい取扱に関する安全上大切なお知らせを下記のシンボルマークで表示しています。

この取扱説明書の内容どおり正しく守らないと、生命または頭部に重大な傷害を及ぼすことを意味しています。

この取扱説明書の内容どおり正しく守らないと、頭部に傷害を及ぼすことを意味しています。

1 警告・注意

(生命または頭部に重大な傷害を及ぼします。)

  1. 一度でも大きな衝撃を受けたら、外観に異常がなくても使用しないで下さい。
    (衝撃を受けた保護帽または電気用帽子は性能が低下しているので、次に衝撃を受けたとき頭部を十分に保護することができません。)
  2. あごひもは必ず正しく締めて着用して下さい。(事故のとき保護帽が脱げて、頭部に重大な傷害を受けます。)
  3. 保護帽または電気用帽子を改造や加工をしたり、部品類を取り除かないで下さい。
    (保護帽または電気用帽子は、各部品の全体のバランスで性能を発揮できるように設計されています。改造したり部品を取り除くと頭部  が保護できなくなります。)
  4. 購入後、期間の長い保護帽または電気用帽子は使用しないで下さい。特に帽体の材質を確かめて、PC、PE、ABS等の熱可塑性樹脂製 の保護帽または電気用帽子は、異常が認められなくても3年以内、FRP等の熱硬化性樹脂製の保護帽は5年以内に交換して下さい。防災 用として使用する場合でも、使用期間が長いヘルメットは使用しないで下さい。
    異常が認められなくても使用開始をしてから、若しくは防災用ヘルメットとして購入し、保管を始めてから6年を経過の防災用ヘルメッ トは交換して下さい。
  5. 着装体は1年位で交換してください。構成される部品に劣化、異常が認められた場合は直ちに交換してください。ただし、衝撃吸収ライナーについて、帽体と一体になっている場合は、帽体の交換基準に準じて交換してください。
  6. バイザー(ひさし)脱着式の電気用帽子の耐電圧性能は帽体のみに適用されます。電気用で使用する場合はバイザー(ひさし)は外さないで下さい。

(機能や性能に影響を与え、保護帽及び電気用帽子本来の性能を損ない、頭部に傷害を及ぼします。)

  1. ヘッドバンドの調節が悪いと、使用中ぐらついたり脱げ易く、保護性能を十分に発揮することができません。
  2. メーカー指定以外の部品、付属品を取り付けないで下さい。(機能が低下したり、性能が損なわれます。)
  3. 着装体及び部品の交換の際はメーカーに相談のうえ行って下さい。(間違って取り付けをすると機能が低下したり性能が損なわれます。)
  4. 炉前、乾燥炉内、投光器のすぐ近く等のような高温の場所での長時間作業はしないで下さい。(材質が変質、変色や変形を起こし、性能が 低下します。)
  5. 夏季の自動車内や暖房機のすぐ近く等のような50℃以上の高温になる場所や、直射日光の当たる場所に長時間放置しないで下さい。 (材質が変質、変色や変形を起こし、性能が低下します。)
  6. メーカー指定以外の塗料を用いて帽体の塗装をしないで下さい。(帽体の材質が侵され、性能が低下します。)
  7. 保護帽または電気用帽子に腰掛けたり、物を入れて運んだりしないで下さい。(保護帽または電気用帽子が変形し、着装体、衝撃吸収ライ ナー、帽体等を傷つけ性能が低下します。)
  8. 保護帽または電気用帽子を床等に放り投げると、衝撃で帽体の材質を傷め性能が低下しますので、保護帽または電気用帽子は丁寧に扱っ て下さい。)
  9. メーカー指定以外ラベル、ステッカ一類等は貼付けないで下さい。(薬品、粘着材等によって帽体が侵されたり、電気用帽子は耐電圧性 能が低下します。)
  10. 帽体の汚れは中性洗剤を湿した布で拭き取り、清水ですすいだ布で拭いて下さい。(ベンジンまたはシンナー等の有機溶剤の使用は、帽体の破損、クラック、表面の溶け、シール剥がれの原因となり、また衝撃吸収ライナーの材質を傷めます。)

2 保護帽及び電気用帽子の構造

保護帽及び電気用帽子は、帽体、着装体、衝撃吸収ライナー(製品による)、あごひも等の部品によって構成されています。これらの部品の一部でも性能が低下すれば、危険を防止または軽減することができなくなります。

P O I N T

帽体

材質はFRP(ガラス繊維強化プラスチック)、ABS、PCとあります。作業に適したものをお選び下さい。蒸れるからといって、勝手に穴をあけたりすると極端に帽体の強度が弱くなってしまうので危険です。その場合は「通気孔つき」を選んで下さい。

つば

飛来落下物や前面の障害物から保護してくれる大切なものです。狭い場所での作業には、つばのないタイプもあります。

アゴひも

ヘルメットが外れるのを防ぎます。「遊び」があるとイザというときに役立たない恐れがあります。しっかりと締めましょう。

ハンモック

帽体とのコンビで衝撃を吸収する大切な部分です。帽体だけの時に比べると約40ミリのアキとハンモックの効果で衝撃を10分の1に緩和してくれるのです。大切な部分ですから1年位で取り替えるようにしましょう。

衝撃吸収ライナー

墜落用には必ず帽体とハンモックとのアキの部分に衝撃吸収ライナーが入ります。これで更に衝撃の吸収カを高めます。勝手にライナーを取ってしまうと墜落用として使えませんのでご注意下さい。

ヘッドバンド

この二重のヘッドバンドでサイズを調節し、自分の頭に合わせましょう。上で頭の大きさに合わせ、下で上下のぐらつきを防ぎます。頭のサイズ(センチ表示)を参考にして下さい。きっちり被ることが安全につながり、疲れ具合も随分ちがいます。

3 保護帽の使用区分(種類)、構造、機能

労・検ラベルに記載されている飛来・落下物用とは、上方からの物体の飛来または落下による危険を防止または軽減するためのものです。墜落時保護用とは、倉庫に積まれた荷の上、車両の上等や足場あるいは安全帯が使用できない場所からの墜落による危険を防止もしくは軽減するためのものであって、構築物や電柱などのような、高所からの墜落による危険までも防止できるものではありません。電気用とは、使用電圧7,000V以下で頭部を感電による危険から防止するためのものです。なお、ヘルメットが濡れている場合は7,000V以下でも感電するおそれがありますので、電気工事等で使う場合はヘルメットが乾燥した状態でお使い下さい。

保護帽の取扱説明 必ずお読み下さい

安心をカタチにしたDICヘルメット。 お客様に信頼いただいている理由はここにあります。

耐貫通性能試験 (厚生労働省保護帽規格による)

飛来・落下物用の試験…人頭模型に保護帽を装着し、3kgの円すい形ストライカ(先端角度60 °)を1mの高さから保護帽の頂部に落下させます。そのとき、円すい形ストライカの先端が人頭模型に接触しなければ合格です。(写真)

墜落時保護用の試験…まず帽体を試験用治具の頂部リングにかぶせます。その時、落下点が帽体の前頭部、後頭部及び両側頭部にくるよう合わせます。次に、1.8kgの円すい形ストライカ(先端角度60°)を0.6mの高さから落下させ、試験用治具の頂部リングの上端から帽体内面のくぼみの最下降点(円すい形ストライカの先端が帽体を貫通した場合は円すい形ストライカの先端)までの垂直距離を計測。その値が15mm以下であれば合格です。

衝撃吸収性能試験 (厚生労働省保護帽規格による)

飛来・落下物用試験…高温、低温、浸漬処理をした保護帽を人頭模型に装着し、5kgの半球形ストライカを1mの高さから保護帽の頂部に落下させます。その時、人頭模型に伝わる衝撃荷重が4.90KN以下であれば合格です。(写真)

墜落時保護用試験…高温、低温、浸漬処理をした保護帽を30°傾斜している人頭模型に衝撃点が前頭部及び後頭部になるように装着します。そして5kgの平面形ストライカを1mの高さから落下させます。その時、人頭模型に伝わる衝撃荷重が9.81KN以下であること。又、その継続時間が7.35KN時では1000分の3秒以上、4.90KN時は1000分の4.5秒以上、継続しないことが合格規準です。

絶縁用保護具の耐電圧性能試験(電気用) (厚生労働省保護帽規格による)

試験用水槽の中に帽体内外の水位が同一になるように水を入れ20kVの電圧を加えたとき、1分間、絶縁破壊せず耐えれば合格です。

DICプラスチック株式会社 埼玉工場

これらの試験は埼玉工場で行なわれています。

4 帽体の材質比較表

※左記有機溶剤の代表的な品
ケトン/アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン
エステル/酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、セロソルゾアセテート
塩素化物/塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロホルム、二塩化プロピレン、モクロルベンゼン
芳香族/ベンゼン、トルエン、キシレン

5 着用時に守っていただきたいこと

ヘッドバンドの調節
ヘッドバンドは、頭の大きさに合わせて調節して下さい。
(ヘッドバンドの調節が悪いと、使用中にぐらついたり脱げ易く保護性能を十分に発揮することができません。)

かぶり方
保護帽または電気用帽子はまっすぐにかぶり、後ろへ傾けてかぶらないようにして下さい。(あみだかぶりをしないで下さい。)

あごひも
あごひもはゆるみがない様に締めて下さい。着用中はゆるめたり、外したりしてはいけません。
(事故の時保護帽または電気用帽子が脱げて重大な傷害を受けます。)

※ 保護帽または電気用帽子をかぶり原動機付き自転車を含むオートバイに乗車することは絶対にやめて下さい。
(保護帽または電気用帽子は乗車用安全帽とは設計、製造、性能試験などの目的と方法が全く異なり別のものです。

6 保護帽の使用前の点検/保護帽20のチェックポイント

「労・検」ラベルを確かめて、作業に合った種類の保護帽を使用して下さい。保護帽を「保護帽の20のチェックポイント」によって点検し、 少しでも異常が認められるものは使用してはいけません。部品類に異常が認められた場合は直ちに交換して下さい。(修繕をしないで下さい。)

●一度でも衝撃を受けたものや、改造されたものは、外観に異常が無くても性能が低下していますので使用しないで下さい。
●イラストは異常な状態を分り易くするため誇張して表現してあります。

7 適用される作業範囲

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